3.11 東日本大震災から5年。5年前の日報と、今日思う事。

2011年3月11日、東日本大震災が起こりました。

5年前の今日の事はすごく深く自分の中に刻まれていて、
当日の色々な事を、時系列で鮮明に思い出せる不思議な記憶の残り方をしています。
それだけ、色々な物を感じた1日、その後の数ヶ月だったと思います。

5年前の今日は、私はいつも通りオフィスで仕事をしていました。
強い揺れが来て、デスクの下に隠れたのを覚えています。

当時は、まだiphoneとガラケーを2台持ちしていて、
ビルの外に避難しながら、東北の津波のニュース中継を
ワンセグで見て、震えが止まりませんでした。

その後、いつもとは違う状況に「これは大変な事が起きている」と、
あせりながらも、どう動いていいかわからない状況でした。

一番最初にしたのは、旦那のくにちゃんへの連絡。
そして、バラバラに暮らしている、母・弟への連絡。
全員、と連絡が取れて一安心。

電話は早々に使えなくなってしまっていて、今は毎日のように使っているLINEも無く、
メールやVIBER?でしたっけ?IP電話アプリみたいなもので、
ダウンしていない連絡手段で連絡を取っていた記憶があります。

そう考えると、この5年の間に色々なものが進化・変化したんだな。
と、改めて考えさせられます。

余震が続く中、HUGEの各店舗ともメールで状況確認をしました。
一番心配だったのは、仙台リゴレットの状況。

全く連絡が取れずに、本当に本当に心配しました。
自分が何もできない状況って、本当に歯がゆくて、悔しくて、もどかしいんですよね。。。
翌日、仙台RIGOLETTOとも連絡が取れ、スタッフも皆無事で、心から安心しました。

そして、震災発生から1週間後に、HUGE全店舗に張り出したポスターがこちら。

110317_地震ポスター


店頭で被災地への寄付金を募り、日本赤十字団体に寄与しました。

そんな状況の中で、震災の2日後、3月13日からできる範囲で
営業を再開した仙台のRIGOLETTOから来た日報です


2011年3月13日
仙台RIGOLETTO TAPAS LOUNGE 日報

HUGEの皆さま。お疲れ様です。仙台より、本日3月13日(日)の状況を報告いたします。

駅前周辺の電気と水の確保が出来ましたので 9時より、15名
(各自に連絡はしましたが、状況が状況のためこれませんでした)
で店の片付け、清掃を行い、事務所以外はめどがついたので13;30~15;30まで
ピザ60枚(一切れ¥100)、スープ60L(一杯¥100)を店頭で販売しました。

常時20名様ほどの行列で、評判もよく、通りかかる人に『おーーー、始まったかぁ』 などと 声かけられたり、RCのお客様と安否確認の話をしたりと久しぶりに笑った気がしました・・・。明日も食材がなくなるまで続けます。
明後日以降は、調達が出来れば、何とかなりそうです。

ガスが繋がるのが3週間ほどかかるそうなので、
本格的にメニューがスタートできる のはもうしばらくかかりそうです。 以上です。

            堂前 鈴衛


このような状況でも、自分たちのやれる事をしっかりやる
お店の仲間の姿に、とっても勇気づけられました。

翌日の日報は写真付き。

2011年3月14日 仙台RIGOLETTO TAPAS LOUNGE 日報

お疲れ様です。  
3月14日(月)日報送ります。
営業時間10:30~14:15(ピザ、スープ完売の為)

売上¥88,300-     御来店数 157名
予定していた11:00オープンより先に準備が出来たので30分早くにオープンしました。
 盛り上げていこう!とやっている自分達が、いらっしゃった方たちから 物凄い勇気を頂き、本当にやってよかったと、心底思いました。 これまで人にこれほど感謝、感激された経験は、生きてきた中でない・・・、

今まで当たり前に過ごしてきた全ての当たり前の日常が、これほど貴重なのだと人と話す事がこれほど有難いことなのか、昨日今日来て頂いたお客様に教えて頂いた感じです。

やってよかった!と全てのスタッフが口をそろえて言ってました。
明日は、営業が厳しいですが、また、明後日以降から、
元気よく出来る事をやって行き仙台に、
宮城に、元気を生み出します!!!

東京の店舗の皆さまが、通常通り営業されている中、
本当に心苦しいですが今日は以上です、
お疲れ様でした。     堂前

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写真の持つ情報の多さ、大変な状況の宮城で、自分たちの店から
色々な事が発信できていること。人が集まってくれていること。

安心と感動と色々な気持ちが混ざって、写真を見ただけで涙が出てきました。

ガスが復旧しない中、限られた食材と調理器具で営業をするRIGOLETTO。
3月17日に届いた日報は、レストランってこういう所なんだよな。
と、しみじみ感じる日報でした。


2011年3月17日 仙台RIGOLETTO TAPAS LOUNGE 日報

Hugeの皆さんお疲れ様です。
各店舗の皆様からの励ましのメッセージに沢山の元気と笑顔を頂く事が出来ました。この大雪の中まだまだ沢山の方が避難所や電気も水も通らない倒壊した家屋での生活を強いられています…手を伸ばせば何か出来る状況で何も出来ないもどかしさを感じながらも皆さまから頂いたこのパワーをまずは仙台駅前からそして宮城・東北へ笑顔と元気を発信していきたいと思います!!  温かいお言葉の数々本当に有難うございました。 

本日も11時半からピザのTake Out とテラスでのピザ・パスタのイートインの営業を行いました。   

オープン前から食を求めてのお客様で行列が出来、40CUT用意していたTake Outはものの1分で完売、イートインも瞬く間に満席になった為に提供にお時間を頂いてしまったテーブルもありましたが、ここ数日でキッチンのピザクオリティは格段に上がっておりこんな中でも大きな遅れはなくUP出来ていました。

ランチはピザの完売と共に14時で一度クローズしアイドルタイムで仕込みをし17時~再び営業を再開しました。  大雪が降りだしほとんど人通りのない駅前でしたが、それでもTake Out中心にコンスタントにご来店頂き、イートインのお客様に関してはアルコールの需要も多く見られました。

温かい食事にしてもアルコールにしても皆さんが口を揃えて「久しぶり」と笑顔で本当に美味しそうに召し上がっていらっしゃいました!震災後、いらっしゃるお客様がこのピザ1枚、スープ1杯、そしてスタッフの笑顔に対し“ありがとう”や“元気が出ました”など沢山のお言葉を掛けてお帰りになって下さいます…

素晴らしい仕事に付けている事を改めて感じている毎日です。

出来る事から少しづつしっかりやっていきたいと思います! 吉木  

HUGEの中で、一番大変なのは仙台リゴレットのスタッフのはずなのに、
私達が、仙台から元気をもらっていました。

レストランは、食べ物を食べる場所。
そして、心も潤して、英気を養ったり、活力をチャージする場所でもあります。

そんな、シンプルな事を改めて感じ、レストランって素晴らしいな。
と、心から思いました。

その後、HUGEでは、会社として何ができるか?と、考えた時、

 私達が今、できることは、
 今までのようにレストランでの
 時間を楽しんでもらうこと

という答えがでてきました。

そこでやったのがこの「おかえりなさい」のキャンペーンです。

110324_地震30%OFF

私達のレストランは、街に・人に
元気を提供できる場所でありたいと思います

この一言に集約されると思います。

3月11日、今日はいつまでも忘れてはならない日です。

そして、いつ自分の身に降り掛かるかもわかりません。

震災の直後は、どんな状況でも歩いて帰れるようにと、いつもオフィスに
スニーカーを置いていましたが、今は置かなくなってしまいました。
これも気持ちが少なからず薄れている証拠かもしれません…。

今日、返ったら自宅の防災用品も見直そうと思います。

今日のFacebookでシェアされていた記事がとても印象的だったので、
ここにリンクを貼ります。

  東日本大震災、体育館避難所で起きたこと

日々、生活が通常に戻る中で薄れてしまうものがあるかもしれません。

けれど、この気持ちをもう一度、3月11日に、自分や家族と向き合って
備えるべきこと、共有すべきこと、そして自分に何ができるかを考えたいと思います。